ロマンポルノは邦画のルネッサンスだった [美女]
映画産業の斜陽化で経営が傾いた日活が、1970年代から収益の軸に据えたロマンポルノ。
俗に“ピンク映画”と呼ばれておりましたが、今のアダルトビデオとは全く別の種類のものでした。
なんだかんだ言ってキチンとした映画だったし、女の裸だけが延々と映っているだけじゃなかったわけで。
それに女の裸さえ出しとけば脚本や演出は比較的自由だったので、若手映画人たちが腕を磨く舞台にもなったし。
1980年代に入るとアダルトビデオの普及によりロマンポルノは衰退し、1988年に製作を終了。
21世紀に入るとロマンポルノを「映画」として見直す潮流が現れ、こうした特集上映も企画されるようになりました。
こうした潮流に乗っかって企画映画として製作されることはあっても、かつてのような「本意気」で作られることは二度とないでしょう。
その意味でロマンポルノは映画界の「赤線地帯」みたいなものかも知れません。